5月のオススメ

2021年5月5日本の紹介

連休が終わって、いよいよ今年度の生活も本番を迎えた感じです。遠足はもう終わったかしら、運動会の準備の時期でしょうか。雨の季節、猛暑の季節の前に、たっぷり戸外活動をしたいですね。こんな時期に、絵本なんて…と思われるかもしれませんが、アクティブに動いた一日のクールダウンには、やっぱり本が一番!ということで、今月は3冊ご紹介します。

実はこの季節には全く関係がないのですが、テーマをつけるとすれば、「心に留める」です。

「うさこちゃんとふえ」 ディック・ブルーナ作 松岡亨子訳 福音館書店

「おかしのくにのうさこちゃん」 ディック・ブルーナ作 松岡亨子訳 福音館書店

みんな大好きうさこちゃん。オランダ生まれのこの作品、主人公の名前を直訳すると「ふわふわのうさちゃん」だそうで、これがアメリカに輸入された時に、「ミッフィー」と名付けられたということです。日本では、最初に訳した石井桃子さんが、「うさこちゃん」と名付け、以来訳者が松岡亨子さんに変わっても、「うさこちゃん」が引き継がれています。
このうさこちゃんが誕生して、今年が60年、ということで、都内で記念イベント・原画展が開催されていました。残念ながら、東京は終わってしまったのですが、来年にかけて、国内数ヶ所で開催が予定されています。もし、どこかで出会ったら、ぜひご覧いただきたいと思います。

今日、ご紹介の2冊は、いずれも2007年刊行です。うさこちゃんシリーズも、近年は子どもの年齢に応じたシチュエーションで物語が展開していき、ふわふわとかわいいだけのうさこちゃんではない分、子どもにはより身近でリアリティがあるのではないでしょうか。おひさまぶんこには、まだ蔵書が少ないのですが、初期の頃の作品と近年の作品を見比べてみるのも楽しいと思います。

「三びきのやぎのがらがらどん」 (北欧民話) マーシャ・ブラウン絵 せたていじ訳 福音館書店

去る4月28日、作者のマーシャ・ブラウンさんが96歳で天に召されました。心より哀悼いたします。数多くの作品を世に出していますが、中でも最も有名、そして愛されているのが、この作品ではないでしょうか。荒々しいやぎ、ブサイク(失礼!)なトロルは、子どもたちに強烈なインパクトを与えます。最近ではCD付きの絵本も刊行されて、歌に合わせて読み進むことができるようです。実はおひさまぶんこでは、久しくおはなし会で取り上げていない作品です。近いうちに、子どもたちと一緒に読めたらいいなぁと思います。