2月のオススメ
暦の上では春、でも寒波のおかげで「この冬一番の冷え込み」が更新される日があります。それでも気の早い梅の花が咲き始め、花粉症の方は、すでに不快を感じていらっしゃるようです。来月のこのコーナーでは、春らしい本を紹介することになるでしょうから、今月が冬の本を紹介できる最後かなぁ…と思い、冬にしがみつくわけではありませんが、冬らしい本を2冊紹介いたします。
「ゆき」 ユリ・シュルヴィッツ作 さくまゆみこ訳 あすなろ書房
紫色の背表紙、グレーを基調とした地味な表紙、どんよりとした雰囲気で、ちょっと敬遠されがちかもしれません。でもページを開けると、楽しいお話が待っています。雪を喜ぶ子どもと、それに対する大人の反応…もしかしたら、この冬、ご家庭でこんな情景が繰り広げられたのではないでしょうか。
子どもも大人もウンウンとうなづける作品です。
「はーくしょい」 せなけいこ作 ポプラ社
こちらは、マスクを吹き飛ばすような威勢のよい、くしゃみ。インパクトの強い表紙です。せなけいこさんの作品に時々登場するルルちゃん、くしゃみが止まりません。急いでセーターを着るルルちゃんが素足なところを突っ込みたくなりますが、それは置いておいて…(笑)注射をするから、白衣を着ているから、お医者さんは怖い?いえいえ、本当は子どもの強〜い味方です。筆者のかかりつけの歯科医院に「歯科医は子どもの友達であり、いつも子どもたちの健康を願っている存在。歯医者を脅しに使わないでほしい…」といった主旨のプレートがかけてあるのを思い出しました。この本のあとがきには、せなけいこさんが同じようなことを書かれています。大人の姿勢を問われる言葉です。短い作品です。小さいお子さんと一緒にぜひどうぞ。
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