1月のオススメ

本の紹介

 新年あけましておめでとうございます。昨年も大変お世話になりました。
 今年も細々と、でも一歩ずつ、おひさまぶんこの歩みを進めて行きたいと思います。よろしくお願いいたします。

 新年、ひつじ年、ということで2冊選んでご紹介します。

 「あたらしいぼく」 シャーロット・ゾロトウ文 エリック・ブレグヴァド絵 みらいなな訳 童話屋

 自分であって自分でない。周りにあるのは、いつもと変わらないものなのに、なんだか違和感を感じる。「あたらしいぼく」の始まり。「ぼく」に起こったこの出来事がいつのことなのか、は書かれていません。新年?お誕生日?進学?それとも…読み手の想像に任されています。あまり小さい子向けではないと思いますが、ちょっと新しい気持ちになれるかなぁ…と選んでみました。シャーロット・ゾロトウの作品は、文庫の蔵書に何冊かあるのですが、おはなし会での読み聞かせには、あまり向いていないように感じるので、読んだことがありません。むしろご家庭で、親子でゆっくり読んでいただけるといいなぁと思います。

 「ひつじのむくむく」 村山桂子作 太田大八絵 福音館書店

 「めえ、めえ、あそんでよう」「だめ、だめ、わたしは いそがしい」…農場では、誰も彼もが忙しく、むくむくの相手をしてくれません。そして、やっとのこと、むくむくが見つけた遊び相手は…一見外国作品のように見えるのですが、作者の村山桂子さんは「おかえし」「たろうのおでかけ」など、傑作をたくさん書かれてい
ますし、太田大八さんの作品には、日本の昔話も数多くあります。このふたりの出会いが、何とも新しい雰囲気を醸し出し、楽しい作品に仕上がっています。初出は1978年ですから、長く読まれている本ですね。ぜひ、手にとってご覧ください。