12月のオススメ

本の紹介

 今年も残すところ1ヶ月足らずとなりました。本当にいろいろなことがあった1年、特に自然の脅威に驚かされ、心を痛めた1年であったように思います。そんな中にあっても、子どもたちは、たくさんの物事を吸収し、着実な成長を遂げている…これは本当にうれしいことです。
 おひさまぶんこの1年の歩みも、子どもたちと一緒でした。生まれたばかりの赤ちゃんが、ひとりで立つような成長を目の当たりにすることができました。うれしい1年でした。そして、来年おひさまぶんこは開設20周年を迎えます。感謝です。来年のことを話すと鬼が笑う…と言いますが、先のことを見据えつつ、まずは残りの1ヶ月を元気に穏やかに過ごしたいですね。

 毎年12月にはクリスマスに関する本をご紹介しています。たまには、クリスマスとは全く違った本をご紹介したいとも思うのですが、やっぱりクリスマス作品になってしまいます。それだけ、クリスマスという出来事は大きく、すばらしく、楽しく、うれしい、ということなのでしょうね。
 …というわけで、今年もまたクリスマスの絵本を…でもそれだけではちょっと悔しいので(笑)、もう1冊ご紹介いたします。

 

  「クリスマスものがたり」 藤本朝巳作 パメラ・ドルトン絵 日本キリスト教団出版局

 ずばり、クリスマスストーリーです。聖書に記されたイエス・キリストの生誕が忠実に描かれています。ストーリーはもちろんですが、パメラ・ドルトンの切り絵の美しさをご堪能いただきたいと思います。黒色ベースで地味な感じがするかもしれませんが、感性豊かな子どもたちには、きっと響くものがあるはずです。

 

  「こねこのチョコレート」 B.K.ウィルソン作 大社玲子絵 小林いずみ訳 こぐま社

 弟クリストファーの3歳の誕生日プレゼントに、ジェニーはこねこの形のチョコレートを用意します。自分の部屋のタンスに隠して眠りにつこうとしましたが、チョコレートのことが気になってしかたがありません。そしてとうとう…
 「うんうん、あるある!」とジェニーの気持ちに共感してしまう子どももいるかもしれません。どうなっちゃうんだろう…とハラハラドキドキの展開、最後は笑顔で終われるといいのですが… ほわっとした優しいイラストもすてきです。