12月のオススメ
あっという間に12月。カレンダーも残すところ1枚となりました。大人にとっては、せわしない時期ですが、子どもたちにとっては、何となく心浮き立つすてきな時でもあります。なんていったって、クリスマス。サンタクロースにプレゼントをいただく為に、いつも以上に良い子にしていなくては、いけません。はしゃぎたい気分をグッと抑えて…きっと子どもたちもそれなりに苦心しているんですよね。
教会では、クリスマスはイエス・キリストの誕生をお祝いし、礼拝をささげる大切な時です。クリスマス前の4週間を、アドベント=クリスマスを待ち望む時として、過ごします。クリスマスを迎える様々な準備をしながら、心もまたイエス・キリストをお迎えする為に整えるのです。
クリスマスに関する本は、とてもたくさんあります。その中で、今年の12月は、クリスマスの準備を描いた作品を2つご紹介します。
「みんな サンタ」 おのちよ作 文化出版局
サブタイトルに「アドベント・カレンダーえほん」と書いてあります。アドベント・カレンダーがついた絵本です。(貸し出し用なので、開けてはいないのですが。)
もうすぐクリスマス、いいクリスマスを迎える為に、森の動物たちがいろいろ相談します。ひとつひとつ心をこめて準備をしていく様子が、美しい色づかいのイラストで丁寧に描かれています。そして、「みんな サンタ」に…表紙のクマさん、頬っかむりをしているわけではありません。サンタに変身しているんですね。何とも微笑ましく、優しい気持ちになれる絵本です。
「クリスマスにはくつしたをおわすれなく」 角野栄子作 菊池恭子絵 福音館書店
あみものやのナナさんは、森や海の動物、そして街の人たちの注文に応えて、靴下を編みます。自分の分も編み終えたクリスマス・イブの夜、泣きながらやってきたちいさな女の子の注文とは…?
え?それでどうなるの?…と発想が楽しい絵本です。ナナさんの「手編みちくちく」のゆったり感と「スピード仕上げ」のミスマッチがすてきです。作品は30年余り前のもので、ワン・クリックで何でもすぐに家に届く、今の時代の子どもたちには、ちょっとわかりにくい感覚かもしれませんが、お子さんと一緒に読むお母さんにちょっとだけ、なごみタイムがプレゼントできたらいいなぁと思います。
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