11月のオススメ

本の紹介

 気がつけば、11月も後半に突入してしまいました。今頃、今月のオススメをアップすることをお許しください。10月の末から2週間は読書週間だったので、ぜひその時に読んでいただきたいと、筆者にしては珍しく、オススメの本も早々に決めていたのですが、パソコンに向かう時間が上手に取れなくて、こんな時期になってしまいました。頑張りが足りなくて、ごめんなさい。こっそりスルーしちゃおうかとも思いましたが、良い本ですので、やっぱり紹介させてくださいね。

 「それいけ!アンパンマン」 やなせたかし作 フレーベル館

 去る10月13日に、94歳で亡くなられた、やなせたかし氏への哀悼を込めて選びました。
 おひさまぶんこには、いわゆる「テレビ絵本」と呼ばれる絵本は、ほとんど置いてありません。今回オススメする「アンパンマン」も表紙絵を見ての通り、テレビアニメ絵本ではありません。キャラクターとしてのアンパンマンを知り尽くしている子どもたちには、「これはアンパンマンじゃないよ!」と言われてしまうかもしれません。でも、これは紛れもなくアンパンマン。1975年初版の作品です。元祖…というには、もう少し年代を遡った作品があるようなのですが、今、日本中の子どもたちに愛されているアンパンマンのベースになっていることは、間違いありません。
 私事ですが、筆者の個人的な好みで、子どもたちにも「アンパンマン」のテレビアニメを見せないできました。子どもたちは幼稚園や図書館で借りてくるアニメ絵本で、アンパンマンを「勉強」し、お友だち付き合いに役立てていたようです。そんな筆者も、この絵本には強く惹きつけられました。本当の強さを持ちながら、これを誇示することなく、淡々と弱い者の側に寄りそう姿には感動してします。さらに、文章のテンポの良さ!「手のひらを太陽に」の作詞など、詩人でもあった、やなせたかしさんならではの、言葉の数々。ぜひ、お子さんに、読み聞かせてあげて欲しい本です。

 「どんぐりだんご」 小宮山洋夫作 福音館書店

 これも「いつ読むの?」「今でしょう!」と言いたくなるような本です。最近、地域のイベントで「どんぐりクッキーを作ろう」といった案内を時々見かけます。いろいろとレシピの出ている本もあるようですが、これは「どんぐりだんご」。手間ひまかけて作るどんぐりだんごのお味やいかに?興味津々ですが、なかなか「ご家庭でお子さんと一緒に作ってみてくださいね!」とオススメはできません。この本の中でたっぷり堪能していただければいいかなぁ…と思います。どんぐりだんごの他、どんぐりを使ったおもちゃやアクセサリーも紹介されています。この本を見ながら、お家の周りでゲットできるどんぐりは何か、チェックしてみるのも楽しいと思います。どんぐり拾いがまだできる、今のうちにぜひご一読ください!