3月のオススメ

本の紹介

 観測史上初タイの早さ!桜の開花のお話です。今年の早さは別として、また昨年ちょっと遅かったのも別として、近年は卒業式に桜ふぶき、という光景がよく見られるようになりました。昔は桜は入学式を盛り上げる大事なアイテムだったと思うのですが…地球の様子が少しずつ変わっている例の一つなのかもしれません。市内でも各地で桜まつりが催されますが、早くから日程を設定しますから、実際のイベントに主役がいない…ということも珍しくなく、主催者のご苦労を感じたりしています。
 桜の開花は早いのですが、3月のオススメはとても遅くなってしまいました。申し訳ありませんでしたが、なんとか3月中にご紹介でき、ホッとしています。

 「ちょっとだけ」 瀧村有子作 鈴木永子絵 福音館書店 

 なっちゃんのおうちに赤ちゃんが生まれて、なっちゃんはおねえさんになりました。いろいろなことが「ちょっとだけ」できるようになっていくなっちゃんの中に、「ちょっとではない」たくさんのこと、それは我慢だったり、努力だったり…おにいちゃん、おねえちゃんになった子なら、多かれ少なかれ共感できるものがありそうです。温かいお母さんの言葉には、ママたちがほろりときちゃうかもしれません。

 「しりたがりのこひつじ」 エリック=カール絵 アーノルド=サンドガード文 くどうなおこ訳 偕成社

 ある日、ちょうちょとぱったり出会ったこひつじ。ちょうちょのことがいろいろ知りたくて、根掘り葉掘り尋ねます。やがてこひつじのもとを去ろうとするちょうちょに、そばにいて欲しい思いを「質問のかたち」で、伝えますが…著者のサンドガード氏は、鳥や蝶の「渡り」に興味を持っていたとのこと。「しりたがり」のサンドガードさんが書いたお話に、エリック=カール氏の鮮やかなイラストがとてもよく似合っています。

 
 春休み中も、おひさま文庫は毎週水曜日2時から4時の間、開いています。ぜひ遊びにきてくださいね。