5月のオススメ

本の紹介

 ゴールデンウィーク、お天気はすっきりしませんが、花や緑がとてもきれい、灰色の空と景色にすてきな彩りをつけてくれています。それぞれに楽しいお休みをお過ごしのことと思います。でも、新学期からの疲れが出る時でもありますから、休息も大事にしてくださいね。

 お天気がよければ、芝生に寝そべって、ぽっかりと空に浮かぶ雲を眺めたい気候ですね。そんなイメージから、ふわふわ気分になれる作品を2冊選んでみました。

 「くもは ふわふわ しらんぷり」 シルビア・マドーニ作・絵 石津ちひろ訳 講談社

 ピンクのゾウくんは、雲がお気に入り。なんとかつかまえて、お友だちになりたいと思っています。いろいろな工夫をして、頑張ってみますが… ふわふわの雲をつかんでみたい、乗ってみたいというのは、誰もが一度は感じたことのある、あこがれだと思います。ゾウくんの様子に共感するところがとても多いのではないでしょうか。ゾウくんの耳と雲の形が独創的で楽しいです。
 1990年に刊行の本で、画像データがなく、おひさまぶんこの蔵書をそのまま画像として使いました。本の下の部分に貼ってある「リサイクル資料」のシールは、おひさまぶんこが団体登録している町田市の市立図書館から除籍済みのものをいただいたという印です。おひさまぶんこの蔵書は、購入する本の他、このようなリサイクル本や、献本によって成り立っています。この場を借りて、感謝をこめてご紹介します。

 「マフィンおばさんのぱんや」 竹林亜紀作 河本祥子絵 福音館書店

 マフィンおばさんのぱんやさんは、町一番のぱんやさん。そこで、店の手伝いをする少年アノダッテは、マフィンおばさんをもっと手助けしたいと、ぱんづくりに挑戦します。おばさんのやる通りに仕込みをして、生地をかまどに入れましたが… はらはらドキドキの展開と、本から香ってきそうなパンのおいしそうな匂い、アノダッテの優しさと、マフィンおばさんのおおらかさ、とても調和のとれたお話で、気持ちよく読める絵本です。読み終わると、おいしいパン屋さんにお買い物に行きたくなりますよ。

 もう一冊、おまけです。

 「あけるな」 谷川俊太郎作 安野光雅絵 銀河社

 シュールな作品です。楽しむ、というタイプの絵本ではなく、ちょっと怖さを感じるような絵本です。「あけるな」と言われれば、開けたくなりますよね。どうぞ開けてみてください。安野光雅さんの不思議な世界の扉が開きます。