岸田衿子さんを偲んで
先日、予告いたしました通り、4月っぽい絵本を選んでご紹介しようと思っていたところに、岸田衿子さんの訃報が飛び込んできました。ご存知の通り、詩人であり、故岸田今日子さんのお姉さまであり、そしてすばらしい絵本作家です。82歳という年齢を考えれば、無理を言うことはできないのですが、それでもやっぱりもっともっと活躍していただきたかった、あなたの作品が読みたかった…と思います。心より哀悼の意を表したいと思います。
そんなわけで、今回は岸田さんの作品をご紹介いたします。
「どこでおひるねしようかな」 きしだえりこ作 やまわきゆりこ絵 福音館書店(幼児絵本)
岸田さんと山脇さんがタッグを組んだ作品は何冊かあります。「きょうのおべんとうなんだろな」は、おはなし会でもよく読まれていますが、これは「きょうの…」の続編のようにも感じます。お腹がいっぱいになったら、眠くなるのです。さぁ、みんなどんなところでお昼寝をするのでしょうか。とっておきの場所、のぞいてみましょう。寝姿もまたかわいいです。何よりも岸田さんのほわっと優しい言葉に惹きつけられます。
「わゴムはどのくらいのびるかしら?」 マイク・サーラー文 ジェリー・ジョイナー絵 きしだえりこ訳 ほるぷ出版
こちらは、岸田さんの翻訳作品です。初版は35年前ですから、ずいぶん昔の作品ですが、全然古さを感じない、なぜなら人間が心ひそかにあこがれているものは、今も昔も変わらないからなのでしょう。わゴムを思いっきり伸ばして、痛い目にあった経験をお持ちの方も多いと思いますが、痛い目にあわずにどこまで伸びるものか、好奇心をそそられますよね。作品の中のぼうやと一緒に試してみてください。
今日ご紹介した絵本は、おひさまぶんこに置いてあります。どうぞご利用ください。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません